2006年12月08日

The Phil Spector Collection (Wall Of Sound Retrospective/A Christmas Gift For You) (Abkco/Phil Spector)
The Pop Hits Collection Vol.2 - Skeeter Davis (Taragon)

The Phil Spector Collection (Wall Of Sound Retrospective/A Christmas Gift For You) The Pop Hits Collection Vol.2 - Skeeter Davis

Phil Spector's Greatest Hits ('83) “ハジレコ”の話。洋楽ファンが集まると、挨拶代わりに「初めて買った洋楽のレコードは何?」とか「洋楽の聴き始めは何年?」なんて話をよくする。僕はヘンな子供だったので、洋楽は聴きはじめから「オールディーズ」。年齢的には「MTV世代」ど真ん中なのだが、当時からバイト代が入ると輸入レコード屋に行って60年代もののコンピレーションなどをいろいろと買い込んでいたという・・。中でも一番最初に買った1枚はよく覚えていて、80年代にイギリスでリリースされたフィル・スペクターのベスト盤。当時まだ青山の骨董通りにあった「パイドパイパー・ハウス」で購入したもので、これに収録されていた全20曲が僕にとってのスペクター・サウンド入門になった。

Back to Mono (1958-1969) - Phil Spector つい先日、イギリスでこのアルバムによく似た内容のCD(+63年のクリスマス・アルバム「A Christmas Gift for You」の2枚組)がリリースされた。全22曲入りで、アルバムの最後に収録されている未発表曲、スペクター本人が歌う「Spanish Harlem」を除くすべてがチャートヒットというまさに「ベスト・オブ・ベスト」。収録されているのはクリスタルズ、ロネッツ、ダーレン・ラヴからライチャス・ブラザーズ、アイク&ティナ・ターナーまでお馴染みの顔ぶれによるお馴染みのヒット曲ばかりなので、今更説明の必要はないだろう。オールディーズ・ファンを自称する人で「万が一」これらの音源を持っていないなんてことがあったら今すぐ購入を検討すべき基本中の基本アイテム。新たにリマスターもされているようで、スペクターが固執したモノラル・サウンドが持つ「縦の奥行き」を味わうためにも、既に過去に出た4枚組ボックスを持っている方にも入手をお勧めしたいところ。

 あと一点今回のCDで興味深いのは、どの曲にどのセッション・ミュージシャンが参加しているかのリストがついているところ。スペクターはレコーディング・スタジオに大勢のミュージシャンを集め「音の壁」と呼ばれる独特のサウンドを作り上げたが、個別の曲毎にクレジットが入ったことは余りないはずで、スペクターものを聴くとつい「ハル・ブレインのドラムはやっぱり違うねー。」なんてことを言ってしまいがちだが、今回のCDのブックレットを見ると、彼以外のミュージシャンがドラムを叩いているケースも多い(特に後期)ことがわかる。ドラム以外で印象的な演奏を挙げてみると「Be My Baby」のピアノはレオン・ラッセル、「Zip-A-Dee-Doo-Dah」のファズっぽいギターソロはビリー・ストレンジ、「Do I Love You」のイントロのベースはキャロル・ケイ・・など、クレジットとにらめっこしながら各曲を聴いてみると、新たな楽しみがあるかも知れない。なお「A Christmas 〜」の方は2002年に出たものと同一の内容のようなので、特に新発見はなかった。

Pop Hits Collection - Skeeter Davis もう1枚スキーター・デイヴィスの方は、2003年に出た「The Pop Hits Collection」の第2弾。第1集はタイトル通りゴフィン&キング作品を熱心に集めたり、1966年の思いがけない名盤「Singin' in The Summer Sun」を紹介してくれたりと、彼女の「ポップ・サイド」に焦点を当てた素晴らしいコンピだったが、今回のはあまり「Pop Hits」にこだわった様子はなく、ベスト盤から漏れがちな比較的珍しい曲を集めた印象(チャート・マニア的には64年の「He Says The Same Things to Me(47位)」と「How Much Can A Lonely Heart Stand(92位)」の収録が有り難い)。

 60年代後半以降の録音ではポップな「There's A Fool Born Every Minute('68C&W16位)」や「The End of The World(この世の果てまで)」の69年のセルフ・リメイク(かなりいい雰囲気)、オリジナル・キャスト版がよく知られる「One Tin Soldier」のカバー('71C&W54位)などに興味を惹かれる。お勧めという点では断然第1集だが、カントリー・シンガー、スキーター・デイヴィスのアナザー・サイド(多くの音楽ファンにとってはこちらの方がむしろ馴染み深い)を楽しめるコンピとしては、まずまずの内容だと思う。

posted by yakame at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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