2006年11月25日

Two's Company: The Duets - Cliff Richard (EMI)
Souled Out - The Righteous Brothers (Spectrum/Universal)

Two's Company: The Duets - Cliff Richard Souled Out - The Righteous Brothers

 月末が近づくとこれまで注文していたCDが一斉にどどどっと届く傾向は、なんとかしてもらいたいもんだね。この週末も宅急便の対応に追われて、外出もままならないほど・・。

The Singles Collection - Cliff Richard クリフ・リチャードがイギリスで放った数多いヒットは、数年前リリースされた6枚組の「The Singles Collection」でほぼカバーでき、これさえ持っていれば他のCDは入手する必要はないのかな、とつい思いがち。しかしこのボックスには大きな落とし穴があって、彼が数多くリリースした「デュエット・ヒット」はコレクションの対象外となっているのだ。なんということ・・。参考までにクリフが他のアーティストと組んで放ったヒットを列記すると

Throw Down The Line - Cliff and Hank ('69 UK#7)
The Joy of Living - Cliff and Hank ('70 UK#25)
Suddenly - Olivia Newton-John and Cliff Richard ('80 UK#15/US#20)
She Means Nothing to Me - Phil Everly and Cliff Richard ('83 UK#9)
Drifting - Sheila Walsh and Cliff Richard ('83 UK#64)
Living Doll - Cliff Richard and The Young Ones feat. Hank B Marvin ('86 UK#1)
All I Ask of You - Cliff Richard and Sarah Brightman ('86 UK#3)
Slow Rivers - Elton John and Cliff Richard ('86 UK#44)
Whenever God Shines His Light - Van Morrison with Cliff Richard ('89 UK#20)
All I Have to Do Is Dream - Cliff Richard with Phil Everly ('94 UK#14)
Had to Be - Cliff Richard and Olivia Newton-John ('95 UK#22)
The Wedding - Cliff Richard feat. Helen Hobson ('96 UK#40)

 多すぎっ!今回この悩みをある程度解消してくれるアルバムがリリースされたのでご紹介。来年早々2003年に実現した「熱狂の」コンサート以来の来日公演を行う彼が今シーズン発表したのは、ベテラン・アーティストお約束のデュエット・アルバム。フランク・シナトラにしろ、レイ・チャールズにしろデュエット・アルバムを出すとその後・・とよくないことも考えてしまいがちなこの企画だが、彼はまだ若いしそんな心配は無用だろう。全14曲中新録は6曲のみ、残りの8曲が過去の録音で太字表記した上記5曲がチャートヒット。新録ではバリー・ギブとスティングの「Fields of Gold」を歌っている録音が面白く、「Yesterday Once More」をデュエットしているダニエル・オドネルはアイルランド出身の有名なカントリー・シンガーなのだそうだが、僕は彼の名前を初めて知った。1985年に亡くなったマット・モンローの録音を持ち出して、今年デュエットしてしまう制作意図は不明。クリフの歌声は相変わらず若々しく、僕は聴く度「西城秀樹だなぁ」と思ってしまう。ヒデキがクリフの強い影響下にあることは明白で、彼の活躍によりその後氷室京介やTMレボリューションなど“ヒデキ・タイプ”のロックシンガーが我が国に多く登場したことを考えると、クリフは「日本のロック」のゴッドファーザー的存在なんだな、なんてことも考えてしまったり(大袈裟か)。

 旧録の方はご覧の通り。ノン・ヒットでは若手のボーカル・グループ、G4(誰!?)と2005年に録音した「Miss You Nights」、テナー歌手ヘルムート・ロッティとの「Danny Boy(2003年)」、大姉御ルルと歌った「Reunited(2002年)」を収録、ここら辺の人選は最近のUK事情を全く知らないから、判断のしようがない・・。そういえば来年2月18日の来日公演、前回は50代の熱心な女性ファンが30年以上ぶりに再結集し、みんなでプラカートを掲げたり花束攻撃を仕掛けたりで客席は大変な盛り上がりだったが、今回は公演があること自体あまり知られていないようで、チケットの出足は鈍いのだとか・・。1回のみの公演ということでチケット代は非常に高いのだが、今回見逃すと次の来日はまた20数年後・・なんてことになると後悔すること必至なので(クリフは20年後も元気に歌い続けているかも知れないけど、我々はわかりませんからね・・)気になる方はすぐに販売元サイトチェックを。

Gold - The Righteous Brothers さて。もう1枚は「ブルー・アイド・ソウル」の代表格ライチャス・ブラザーズ。彼らのベスト盤としては今年の前半に「Gold」という2枚組がリリースされ、その内容の素晴らしさをmeantimeのホームページで絶賛した覚えがあるが、ベスト盤の次はオリジナル・アルバムも聴きたいよね、ということで。90年代にはフィル・スペクターのレーベルで発表した3枚のアルバムを2枚のCDに収めた日本盤なんてのが発売されて、今考えると大変な英断だったと思うが、それ以降のヴァーヴ時代はCDの時代に入ってリリースされることがなかった(細かい話をすると68年リリースのカバー集「Standards」がベスト盤の一部としてそっくりCD化されたことはある)。で、今回届いたのが67年の「Souled Out」、67年というとこのアルバムに収録されている「Stranded in The Middle of No Place(米72位)」が彼らにとって最後のHOT100ヒットになった年(註:再結成前)で、その活動が下り坂に差しかかっていた時期。なぜ彼らの全盛期をすっ飛ばしてこんなアルバムが真っ先にCD化されたのか?というと、僕も以前「CDが出ないならアナログをまとめて買い付けてしまおう!」と検討したことがあるのでよく解るが、ライチャス・ブラザーズは素晴らしいシングル・ヒットを幾つも飛ばしながらアルバム制作には比較的無頓着で、内容を吟味すると収録曲の殆どが安易なカバー曲で占められている、その割に市場相場が高い・・というケースが多いから。

 「Souled Out」のプロデュースを担当したのは、モータウンのスタッフ.ライターだったミッキー・スティーヴンソン。成功のピークにあったモータウンに造反し、妻のキム・ウェストンを伴って独立した彼の初仕事の一つがこのアルバムだったそうで、収録曲の大半(11曲中8曲)が彼の作品。ノーザン・ソウル風味の中に67年という時代を反映して若干サイケなテイストも感じられ、なかなか興味深い内容になっているが、当時もの凄い勢いで変貌を遂げていた「ソウル・ミュージック」に対しライチャス・ブラザーズ的なアプローチは限界があったようで、若干時流に乗り遅れた雰囲気であることも否定出来ない。このアルバムリリース後間もなく2人はグループ活動を休止し、各々ソロで活動していくこととなった。

 「Gold」を紹介した時も書いたが僕はビル・メドレーとボビー・ハットフィールドの2人がリリースしたソロ作品の方に最近はより興味が向いており、いずれ彼らのアルバムのCD化も望みたいところ。ライチャス〜の方もあとは少なくとも「Soul & Inspirations」くらいはCDで聴けるようになってもらいたい。



posted by yakame at 16:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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