2019年09月04日

Quentin Tarantino's Once Upon A Time In Hollywood: Original Motion Picture Soundtrack (Columbia/Sony Music)



現在公開中のクエンティン・タランティーノ監督映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、今から50年前に起こったチャールズ・マンソン一味によるシャロン・テート惨殺事件をモチーフにしたバイオレンス・ファンタジー。ストーリーは概ねフィクションだが舞台となった1969年のハリウッドをかなり忠実に再現しており、実名で登場する有名人他、まるで当時のかの地を目の当たりにしているような錯覚に陥りそうになる。

映画では全編にわたりカーラジオやレコードプレーヤー、TVなどから音楽やCMが流れており、それらを集めたのがこのサントラ盤。タランティーノ映画のサントラは毎度その後の再発シーンに大きな影響を与えるが、今回は彼が実際に少年時代を送った60年代後半のロサンゼルスで聴かれていたポップミュージックが、映画の中ではほんの数秒しか使用されなかった曲も含めぎっしりと収められている。中でも大きくフィーチャーされているのは、当時TVショーにレギュラー出演しモンキーズを凌ぐ人気を博していたポール・リヴィアとレイダーズ(シャロン嬢曰く「こんなの聴いてることがばれたらジム・モリソンに怒られるかしら。」)。その他初期のディープ・パープルやサイモンとガーファンクル、何故かタランティーノ映画によく登場するニール・ダイアモンドなどメジャー・アーティストから、ロサンゼルスでローカルヒットを放ったチカーノ・バンド、ヴィレッジ・コーラーズや後にキャッシュマン&ウェストを名乗ることになるブキャナン・ブラザーズなど、かなりマニアックな楽曲まで。映画終盤に印象的に使われるローリング・ストーンズの「Out of Time」が収録されなかったのは残念だが、あの強烈なエンターテインメント映画を反芻できる内容になっている。


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Go! Go! Radio Days presents Bruce & Terry (Oldays)



映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」にはチャールズ・マンソンらしき人物がロマン・ポランスキーとシャロン・テートが住んでいる邸宅を訪れ「テリーは引っ越してここにはいないわ。」と追い返されるシーンがあるが、その“テリー”とは音楽プロデューサーのテリー・メルチャーのこと。ハリウッドの大物スター、ドリス・デイの息子である彼は“テリー・デイ”の名前でアイドルシンガーを目指したが挫折。その後友人のブルース・ジョンストンとコンビを組んでビーチ・ボーイズ風のレコードを数多く制作し、その中のいくつかはヒットチャート入りも果たしている。

このコンピレーションはブルースとテリーの二人が60年代半ばに制作したポップ・レコードを集めたもの。リップ・コーズやブルース&テリー名義で放ったヒットや、パット・ブーンやウェイン・ニュートンに提供したポップスファンの間で非常に人気の高いビーチ・ポップ、さらにフォークロック〜ソフトロック風のシングル音源まで、幸福な時代の上質なアメリカン・ポップを多数収録。テリーはその後バーズやポール・リヴィアとレイダーズなどを手掛けて成功を収め、ブルースの方は商売敵だったビーチ・ボーイズに加入、現在もマイク・ラヴと世界中をツアーしている。


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Horn Rock & Funky Guitar Grooves 1968-1974 (BGP)



こちらは1960年代後半から70年代前半にかけて新しいロックの形として様々なグループがシーンに登場した“ホーンロック(日本ではブラスロック?)”のコンピレーション。その世界で最も成功を収めたシカゴは何故か選曲されていないが、それ以外の同ジャンルの主要どころや、これまであまり名前を知られることのなかったグループまで幅広くセレクトされている。エース・レコード傘下のダンス系レーベル、BGPの選曲なのでクラブユースも念頭にあっての内容と思われるが、自分なりのR&Bやブルースの表現としてのホーンの導入だったり、ロックの新しい可能性を求めての実験的内容だったりと、ひとくくりに“ホーンロック”といっても様々な意図で制作されていたことがわかる内容。続編にも是非期待。


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