2018年11月16日

The Kiwi Music Scene 1966 (Frenzy Music)



ニュージーランドのロック史を続々と掘り下げているフレンジー・ミュージックから、年別のアンソロジーが到着。1966年編は当時の高名なラジオDJ、キース・リチャードソンのラジオ番組形式で、ガレージ〜フリークビート系のバンドを中心に紹介している。当シリーズは現時点で67年、68年編(こちらはラジオ形式ではなく、普通のコンピレーション)もリリース済み。


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2018年11月13日

Bob Stanley & Pete Wiggs present State of The Union: The American Dream in Crisis 1967-1973 (Ace)



1960年代後半〜70年代前半にアメリカのポップ系アーティストによって録音されたプロテスト&メッセージ・ソング集。ベトナム戦争の激化や社会情勢の不安定化により自称“偉大な国”アメリカがその自信を喪失した時代(その後建国200年の盛り上がりで幾分盛り返す)の空気を反映して生まれた問題作・異色作を数多く収録。


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Leaving On A Jet Plane - John Denver (Reprise/Rhino/Varèse Vintage)



ジョン・デンバーのレコーディング・キャリアのスタートはチャド・ミッチェル・トリオのチャド・ミッチェルの後釜として、チャド・ミッチェル・トリオへ加入したことがきっかけ(???)。フォークブームが過ぎ去り、加えてご本人不在の“チャド・ミッチェル・トリオ”をけん引するのに大変な苦労があったことは想像に難くないが、そんな中彼は自主制作で自作曲を録音したソロアルバムをプレスして業界関係者に送り付け、その中の一曲「Oh Babe, I Hate to Go(後の「Leavin' On A Jet Plane」)」がピーター、ポール&マリーの目に留まって1967年のアルバム『Album 1700』に収録されたことから、ソングライターとして注目が集まることとなった(但し同曲がナンバー1ヒットを記録するまでは更に2年の歳月を要することになる)。

本CDはデンバーのグループ活動末期にあたる1967年〜68年にリプリーズ・レコードで録音した作品を集めたもの。一番の聴きものは彼ら自身による「Leavin' On A Jet Plane(悲しみのジェットプレーン)」で、フォークロック〜サイケデリックの時代になんとか迎合していこうという姿勢が見え隠れする。もう一点の注目は、グループのオリジナルメンバーがすべて去り、もはや“ミッチェル”の名前も権利上使えなくなったデンバー、ボイズ&ジョンソンの時代で、この“ジョンソン”は実は後年「Bluer Than Blue」の大ヒットを飛ばすマイケル・ジョンソン。そういった点も含めて過渡期的な音楽を楽しむべきCDとなっている。


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2018年11月10日

The Beatles [50th Anniversary Edition] (Apple/Calderstone Productions/UMG)



ビートルズの『ホワイト・アルバム』50周年記念盤。近頃すっかりお馴染みのジャイルズ・マーチンによる最新リミックスは、サウンドが非常にクリアになった一方、オリジナルでは隠し味的に加えられていたものまで前面に出てきた印象もあり、評価は分かれそう。

今回の目玉は追加で収録されているデモ録音集『Esher Demo』の方で、昨年リリースされた『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のボーナストラックには収録曲の未完成版といった印象の音源ばかりが収録されていたが、今回は結局収録が見送られた曲やその後のアルバム等で復活した曲の初期バージョンが聴けたりするのが非常に興味深い。さらに詳しくは、より詳しい方の叙述に譲ることにしたいが、中でも驚いたのは「Child of Nature」という作品。なんとレノンの「Jealous Guy」の原曲がここで聴けるとは・・。ビートルズマニアであればこのデモ集を聴いてるだけで、今年いっぱいは過ごせそうな内容。



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WishYouAWish: The Hollies' Compositions by Others, 1965-1968 (Teensville)



60年代イギリスを代表するグループの一つ、ホリーズのヒット曲といえば「Bus Stop」をはじめ外部のソングライターによる作品が真っ先に思い浮かぶが、グループの中心メンバーであるアラン・クラーク、グラハム・ナッシュ、トニー・ヒックスの3人が「L.ランスフォード」のユニット名で作曲したオリジナルナンバーにも質の高い作品は多く、熱心なファンを生み続ける要因となっている。

ランスフォード作品の評価は当時の音楽業界でも非常に高かったようで、エヴァリー・ブラザーズがロンドンに乗り込んで66年に制作したアルバム『Two Yanks in England』収録曲の大半が彼らの作品で占められたことを筆頭に、数多くのアーティストがこぞってカバー作品を残している。『WishYouAWish』はホリーズ以外のアーティストが録音したランスフォード作品を30曲も集めた力作コンピレーションで、60年代の“ブリットポップ”最良の部分といってもいい内容となっている。


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Abergavenny: The Philips Pop Years 1966-1971 - Marty Wilde (Teensville)



1960年代イギリスのアイドルシンガー、マーティ・ワイルドは、ブリティッシュ・ビートのブームに押し流される形でヒットチャートから姿を消したが、1966年にはソングライターのロニー・スコットとコンビを組んでアダルト路線にイメージチェンジ。その活動の中でリリースしたバブルガム調のノヴェルティソング「Abergavenny」はヨーロッパ各国でヒットを記録するばかりでなく、アメリカでも“シャノン”の変名でリリースされ、TOP40目前まで上昇するスマッシュヒットとなった。

この好評を受けて制作されたのが69年のアルバム『Diversions』で、前述の「Abergavenny」をはじめソングライターとしてステイタス・クォーに提供した「Ice in The Sun」、カジュアルズに提供した「Jesamine」のセルフカバーを含むポップサイケの好盤。本CDは同アルバムを中心に、ワイルドが66年〜71年にリリースしたシングル音源を集めたコンピレーション。歴史に埋もれるには惜しいハイレベルなソフトポップ集となっている。


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2018年11月07日

Cover Me: The Eddie Hinton Songbook (Ace)



マッスルショールズ御用達のソングライター/ギタリスト、エディ・ヒントンの作品集。“サザンソウル・マナー”とはこのことだ!と言わんばかりの楽曲の数々。同地の他のソングライター作品集の到着も今後期待したい。


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For What It's Worth: The Complete Epic Recordings - The Staple Singers (SoulMusic)



ステイプル・シンガーズがSTAXと契約する以前の1965年〜67年にエピックからリリースした6枚のアルバムをボックス化。STAX時代のようなサウンドの鋭さはないが、スタンダードなゴスペル・ナンバーから時代の空気を反映したプロテスト・ソングへと、徐々にレパートリーが変化していく様子が覗える。


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2018年11月04日

More Blood, More Tracks: The Bootleg Series Vol. 14 (Columbia/Lagacy)



ボブ・ディランのブートレグ・シリーズ第14弾は1975年の全米ナンバー1アルバム『Blood On The Tracks(血の轍)』のアウトテイク集。アルバムに収録された全曲がアコースティックな弾き語りで演奏されており、同作があの素晴らしいバンドサウンドを抜きにしても、これだけ曲に力のある作品が集められたアルバムであったことを再認識させてくれる。何より印象的なのは当時30代半ばで、気力体力とも漲ったディランの充実ぶり。本来“Naked”とか“Stripped”なんてタイトルがつけられるアルバムは、こういう内容でなければならないのだろう・・。


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The Complete Warner Bros. Recordings - Peter Ivers (Wounded Bird)



マイケル・ヘンダーソンとフィリス・ハイマンの「Can't We Fall in Love Again」、ダイアナ・ロスの「Let's Go Up」といったヒット曲や、デヴィッド・リンチ監督の映画『イレイザーヘッド』サントラへの作品提供などで知られるシンガーソングライター、ピーター・アイヴァースがワーナー・ブラザーズに遺したアルバム3枚を2枚のCDに収めたコンピレーション。ボストンのサイケデリック・ロックシーンから登場した彼は当初ブルースロックのハーモニカ奏者としてその名を知られるようになったが、ソロ名義で発表した作品は非常にアバンギャルドな内容。一応“アシッド・フォーク”の範疇で語られることが多いようだが(作品のヘロヘロぶりはまさに“アシッド”だが・・)同時代の他のアーティストと比較してその作風は非常に特異で説明が難しい。しかし、ブラックミュージックの素養を考え合わせるともしかして彼はプリンスの音楽性に先駆ける存在だったのでは?と思いながら聴いてみたら、自分の中では意外としっくりきたという。。

74年発表の『Terminal Love』はその特異さ全開の大問題作、続く76年の『Peter Ivers』はサポートのミュージシャンがしっかり脇を固めた分サウンドは幾分ノーマル、しかし彼の変態性は相変わらず、といった印象。その後彼は83年に37歳の若さで何者かに撲殺されてしまうが、生前に録音されていた作品が85年に『Nirvana Peter(涅槃のピーター!)』のタイトルでリリースされている。


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Singled Out - Billy Bremner (RPM)



ロックパイルやプリテンダーズのメンバーとして知られるギタリスト、ビリー・ブレムナーが遺したソロ録音集。軽快なパワーポップが満載。


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2018年11月01日

She's A Doll!: Warner Bros.'s Feminine Side (Ace)



先日紹介した『Warner Pop Rock Nuggets』。それと同じく毎回到着を楽しみにしている姉妹企画に『Warner Girl Group Nuggets』というシリーズがあるのだが、リリースがアナウンスされていた第7集が、残念なことに発売中止となってしまった。。その代り、というわけではないと思うがイギリスのエースから同趣のコンピがリリースされている。

収録曲をザァっと確認したところ、何割かは既に過去の『〜 Nuggets』シリーズや他社がリリースしたコンピに収録済のようだが、半数以上はこの手のコンピ初登場の模様。まだまだ貴重な録音があるものなんですな・・。そろそろ掘りつくされ感のあるワーナー系の音源ばかりでなく、エースには他のメジャー系にも触手を伸ばして欲張りな我々ガールポップ・マニアの渇望に応えていただきたいところ。



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She Came from Hungary!: 1960s Beat Girls from The Eastern Bloc (Ace International)



英エース・レコードが推し進める【世界のガールポップ】シリーズ最新盤はハンガリー編。冷戦下の東欧諸国の中で同国は比較的文化的な規制が緩やかだったそうで、60年代半ばには西側の“退廃的な”音楽の演奏や録音も許され、結果本盤に収録されているような“GS歌謡”テイストの音楽が量産されている。冷戦時代の世界の文化の隙間に遺された貴重な楽曲群を、同時代の他国の音楽と比較しながら聴ける現代はいい時代だなぁ、といってしまっていいもんかどうか。。。



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Basement Beehive: The Girl Group Underground (Numero Group)

Basement Beehive: The Girl Group Underground

R&B系のマイナー音源をものすごい勢いで発掘しているNumeroグループが、最近はどういう訳かポップ系音源にも目をつけるようになり、先日リリースされたのが60年代のインディ系ガールポップを集めた「The Girl Group Underground」。日本でいえば“地下アイドル”か(笑)。アーティストもレーベルもこれまで聞いたことがないような作品ばかり50曲以上が収録されており、チープなサウンドと楽曲のテーマがどことなく後ろ向きなものが多数を占める(これは選曲者の趣味か・・)ことから、聴き手の不安を無闇に煽る内容になっている。。



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