2018年08月31日

The Complete Warner Bros.–Seven Arts Recordings - Vince Guaraldi (Omnivore Recordings)



昨年「スヌーピーとチャーリーブラウン」の映像化50周年を記念して何種類かのアルバムが復刻されたが、今回はそのサウンドトラックを手掛けていたジャズピアニスト、ヴィンス・ガラルディが同時期にワーナーからリリースしたオリジナルアルバムがまとめて復刻された。スヌーピー関連以外のアルバムでもその作風はそれほど変わることなく(時折彼のしゃがれ声によるボーカル曲が登場することには驚かされるが)ライトなソウルジャズ調のサウンドで、当時のヒット曲などを取り上げている。「スヌーピー」のサウンドトラックと併せて聴いても、違和感なく楽しめる内容。


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Les Demoiselles de Rochefort - Intégrale 50éme Anniversaire (Decca/Universal/sacem)



映画『ロシュフォールの恋人たち』公開50周年を記念してリリースされたサウンドトラック大増補版。オリジナルのサントラに加えてインストバージョン、英語吹替版やリハーサルテイク、カバーバージョンまでをCD5枚に詰め込んで、名作サントラの魅力を様々な角度から味わうことができる。


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The In Sound/Soft Samba - Gary McFarland (Ace)



ジャズヴァイブ奏者、ゲイリー・マクファーランドの64年作と65年作のカップリング。64年の『Soft Samba』は収録曲の約半数をビートルズナンバーが占めているのでビートルマニア便乗作品といえなくもないが、ブラジリアン・テイストのクールなサウンドが非常に洒脱で、それから数十年後にラウンジ・ミュージックの古典的作品として再評価を受けることになるアルバム。65年の『ジ・イン(イケてる)サウンド』はラテンビートとコーラスでエキゾチックに仕上げられたラウンジ・アルバム。より“ヒップ(こちらも大体イケてると同義)”なイージーリスニング風ジャズに挑戦している。


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2018年08月28日

California Groove IV (The Good Sound/Warner Music France)



日本で称するところの“AOR”が海外で「ヨット・ロック」や「AORディスコ」のキーワードで再評価されるようになる今から数年前から、更に遡ること数年。2010年前後にライノ・レコードのフランス支社から『California Groove』のタイトルでAORを新たな視点でとらえ直す画期的なボックスセットが3種リリースされ、このブログでも紹介したことがある(詳細は過去のブログ記事を検索!)。それから約7年がたち、AORリバイバルの機運が高まる再発シーンに、ムーブメントの元祖的存在である同シリーズの第4弾が6枚組のボリュームでリリースされたので、そちらをご紹介。

本ボックスはここ数年のリバイバルムーブメントから派生した様々な事象に目が配られた選曲がされており、1970年代後半から80年代にかけて録音されたクラシックな作品は勿論のこと、その後再発見されたハワイ産AORなどアメリカ西海岸以外で制作された作品、AORディスコ向けにリミックスされたダンスバージョン、更にAOR界のクラシック・アーティストが2000年代以降に録音した作品や後続アーティストによるAORテイストの作品など幅広い年代の音源が、新たに録音されたインタールードを挿みながら統一感をもって収められている。このボックスが投じた一石が、AOR再発シーンにどのような影響を与えるのか、今後注意深く見守っていきたい。


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AOR AGE presents Gems & Rarities (Sony Music Labels)



定期的に刊行されているAOR専門誌「AOR AGE」監修の2枚組コンピレーション。マニアックな同誌だけにありきたりなAOR集にはなっておらず、通常AOR的観点ではあまり焦点が当てられないアーティストや、メジャーな“AORアーティスト”ながら当時シングルのみでリリースされたことなどにより見落とされがちな作品に重点を置いて選曲がされている。ここ数年様々なコンピレーションや1,000円CDによってすっかりAORに詳しくなったつもりの僕に、この道の奥深さをまざまざと思い知らせてくれる(笑)濃厚盤。


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2018年08月25日

Let My Song - Steve Gibb (Clouds/Solid)



ナッシュビルを拠点に活動していたシンガーソングライター、スティーブ・ギブが1979年に発表したファーストアルバム。彼が音楽界で注目を集めるきっかけとなったのは、彼が作曲した「She Believes in Me」をケニー・ロジャースが取り上げて大ヒットさせたことで、同曲の作者バージョンを目玉に本作はリリースされた(プロデュースは60年代からポップ/カントリーを股にかけて活躍するバズ・ケイソン)。若干地味目のカントリー系シンガーソングライター・アルバムなのだが、本作収録の「Tell Me That You Love Me」が田中康夫の小説「なんとなくクリスタル」が映画化された際にサウンドトラックに採用されたため日本では一躍AOR代表格の仲間入りを果たし、アルバムが『モノクローム』のタイトルで発売(ジャケ写がモノクロだからかっ!)されたことから、我が国の“クリスタル世代(笑)”にとって思い出深い作品となっている(らしい)。


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Get It Out In The Open - Freddy Henry (Clouds/Solid)



ミルウォーキー出身の白人ソウルシンガー、フレディ・ヘンリーがマイアミのTK傘下のレーベル、クラウズから1979年にリリースしたアルバムで、プロデュースをTKで何枚かのアルバムを手掛けているアル・クーパーが担当している。TKレーベルで白人シンガーといえばボビー・コールドウェルのようなお洒落AORを期待してしまうが(ジャケ写もそれ風だし)、中身は意外にもかなりディープな南部ソウル風。サンプルとして貼り付けている動画はややAOR寄りの曲を選んでいるが、他のアルバム収録曲では白人シンガーとしてはかなりソウルフルな部類の音楽を楽しむことができる。


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Secret Lover - Paulette Reaves (Blue Candle/Solid)



1978年のR&Bヒット「Jazz Freak」をクラブソウル系のコンピレーションでよく見かけるポーレット・リーヴスの、こちらはその前年の77年にリリースしたアルバム。マイアミソウルの重要人物、クラレンス・リードが手掛けた本作はかなりディープな南部ソウルアルバムで、収録曲の多数が語りから始まり(ヒットした「Your Real Good Thing's About to Come to an End」は男の声まで!)様々な人間模様を歌い上げる内容となっている。


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2018年08月22日

Go Ahead and Back Up: The Lost Motown Masters - Bobby Darin (Motown/Real Gone Music)



ボビー・ダーリンが37歳の若さで亡くなるまでの最後の数年間在籍していたモータウンに遺された音源は、ここ数年の間にかなりの部分が復刻されたが、今回は彼が同社と契約を結んだ直後の1971年に企画されたシングルやアルバム(いずれもお蔵入り)用のセッション音源を集めたものが登場した。当時のモータウンのスタジオ精鋭が集められ録音された作品はかなりロック色が強く、彼がまだロックシーンへの挑戦をあきらめていなかった様子が覗える。全編未発表だが中でも掘り出し物はスモーキー・ロビンソンとの共演が実現した「Cindy」で、これはスモーキーのファンにも嬉しい発見だろう。


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Keely Smith sings The John Lennon-Paul McCartney Songbook (Real Gone Music)



ルイ・プリマとのおしどりデュエットでも知られるキーリー・スミスが、1965年にリプリーズからリリースしたレノン&マッカートニー作品集。当時同社からディーン・マーチンのヒット曲を立て続けに世に送り出していたプロデューサー、ジミー・ボウエン(その後スミスの再婚相手となる)と、フランク・シナトラ他のアレンジを手掛けていたアーニー・フリーマンを制作陣に迎えた本作は、ビートルマニア最高潮の時期に彼らの作品をビッグバンドやボサ・アレンジを用いてかなりひねりの利いた料理を施しており、そのユニークさはアメリカよりむしろ本国イギリスで高い評価を受け、UKアルバムチャート最高12位のヒットを記録している。



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More Jerry Lewis/Jerry Lewis Sings for Children (Sepia)



コメディ俳優ジェリー・ルイスのアルバム2作のカップリング。1957年の『More Jerry Lewis』は前年の『Jerry Lewis Just Sing』の成功を受けてリリースされたもので、映画で披露される彼のトレードマークである鼻にかかった“おバカ声”は封印し(その声を武器に音楽界で成功を収めたのは息子のゲイリー・ルイスの方だった)かなり二枚目の“フレッド・アステア風クルーナー”なボーカルアルバムになっている。ただし、ボーカリストとしての技量はそれほどではないので、アルバムの内容はそこそこ。続く60年作『Jerry Lewis Sings for Children』は彼が得意とする子供向けの内容で、幾分コミカルな面も披露されているが、やはりどこか彼の“俺ってイケてる?”という気取った雰囲気が伝わってくる(笑)ので、今聴くとその“イタさ”を突っ込みどころとして楽しむことができる。


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2018年08月19日

Latin Bugaloo: The Warner Bros. Singles - Malo (Omnivore Recordings)



カルロスの実弟、ホルヘ・サンタナを擁するラテン・ロックバンド、マロのシングル音源を集めたコンピレーション。ヒットチャートマニア向けなCDである一方で、出自は70年代前半ながら90年代初頭の“サバービア”な雰囲気を楽しめる一枚でもあるのだが、マロは長尺曲にこそ魅力があるので、クラブで彼らの音楽に聴き慣れた耳にはシングル・バージョンはどうにも物足りない。アルバム・バージョンを収めたベスト盤を、改めて入手したくなった。


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2018年08月13日

The Complete Columbia Singles 1963-1966 - Kenny Rankin (Sony Music Japan)



ケニー・ランキンが1960年代にコロンビア・レコードからリリースしたシングル音源を集めた日本独自企画のコンピレーション『The Complete Columbia Singles 1963-1966』が昨年アナログのみで発売されたときは、随分と悔しい思いをした。アナログ盤を再生する装置が我が家にはないので、それでも買うかどうか非常に悩んだが、我慢はしてみるものでこの度アナログ盤収録曲に彼がヨーロッパ各国で録音した音源を追加したまさしく“コンプリート版”がCDで入手できることとなった。

ケニー・ランキンの活動歴は古く、1950年代後半には既にレコードデビューを果たしており、成功の糸口を探していたところにコロンビア所属の大スター、ディオンと知己を得、彼のプロデュースで64年に同社からのファーストシングル「Baby Goodbye」がリリースされた。ディオンのバックを務めるコーラスグループ、ザ・ワンダラーズも参加した同曲は当時のディオンの作風というよりも、その数年後彼がリリースする「Abraham, Martin and John」あたりを彷彿させるアコースティックサウンドになっておりその点非常に興味深いが、残念ながらヒットには至らず。その後活躍の場をヨーロッパに求めて数か国語でレコーディングを行ったり、セッションギタリストとしてディランの重要作『Bring It All Back Home』に参加したりと紆余曲折の末「In The Name of Love」がペギー・リーに、「Haven't We Met」がカーメン・マクレーに取り上げられ、ようやくシンガーソングライターとして注目を集めるきっかけをつかめるか・・?という試行錯誤の時期の作品が本CDには収められている。

そんな時期の録音なので後年の彼の洗練された作風とはかなり異なるものが多いが、R&Rからフォーク調、フレンチポップまで、彼の美声で歌われる作品はそれぞれ楽しめる。外国語(ドイツ、フランス、イタリア)で録音された作品もなかなかいいムードで、才能ある人は何をやってもそれなりに出来てしまうのだな(その方向が正しいかは別として・・)と聴きながら思った。何かのはずみでこれらが成功していたら現在我々が知るケニー・ランキンの名作の数々は存在しなかった可能性が高い訳で、そういった意味でも興味深い作品集となっている。



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Haven't We Met? - Carmen McRae (Bethlehem/Ultra Vybe)

Haven't We Met? - Carmen McRae

カーメン・マクレーが1965年にベツレヘムからリリースしたアルバム。古くからのスタンダードナンバーと60年代に入って作られた作品が混在した内容となっており、中でも注目すべきはまだ駆け出しのシンガーソングライターだったケニー・ランキン作のアルバムタイトル曲だろう。全編のアレンジをこの数年後にウェス・モンゴメリーの諸作を手がげ彼を大成功に導くドン・セベスキーが担当しており、流麗なストリングスやホーンセクションを用いて作品を大いに盛り上げている。


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In Heat - The Dee Felice Trio (Bethlehem/Ultra Vybe)



おそらく1,000円CD化されなかったら出会うことはなかったであろうアルバム。1960年代後半にオハイオ州シンシナティで活動していたジャズコンボ、ディー・フェリス・トリオは、当時ジャズアルバムの制作を計画していた同郷の大物ジェイムス・ブラウンの目に留まり、1969年にリリースされた彼のアルバム『Gettin' Down to It』のバックを務めるという大役に抜擢される。同作の好評を受けて今度はトリオの単独作として同年にベツレヘム・レーベルから「ジェイムス・ブラウン・プロダクション」の冠付きでリリースされたのが本作(彼らにとって唯一のアルバム)で、JB関連の作品は結構マメにチェックしているつもりだった僕も、このアルバムは知らなかった・・。

内容はJB流のファンキーなインストというよりは、かなりスタイリッシュなジャズボサが中心となっており、90年代以降のクラブジャズシーンで重宝されたという話もうなづける。


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2018年08月10日

Deserie: Doo Wop Nuggets Vol. 1 (Warner Music Japan)



ドゥワップ狂で知られる山下達郎が、彼のコンサート会場で開演前に流しているというドゥワップナンバーを集めたファン垂涎のコンピレーション(全3集)。さすが御大の選曲だけあり、普通のドゥワップ・コンピでは聴けないような珍しい楽曲がぎっしり高音質で詰まっている。3枚の中で1枚だけを選ぶとすれば、彼が吹き込んだアカペラ集『On The Street Corner』シリーズで取り上げられたナンバーばかりを集めた第3集になるだろうが、その他の2枚も内容に遜色はない。このシリーズ、山下達郎ファンの数だけ売れてくれたらいいと思う(笑)。


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2018年08月07日

The Sun Shines On My Street: Sunshine, Soft & Studio Pop 1966-1970 (Teensville)



絶好調ティーンズヴィルの60年代ソフトロック佳曲集最新盤。英米を中心とした有名無名アーティストの知られざる録音を31曲収録しており、意外な人物の録音や、意外なカバー録音を好音質で楽しむことができる。かつて怪しげなレーベルからリリースされていた高価な板おこし(アナログ盤からダビングされた)CDを細々と買い集めていた頃を思うと、随分いい時代になったものだと思う。


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The Rainbows (Oldays)



1967年に日本で大ヒットを記録した「バラ・バラ」はドイツのビートバンド、ザ・レインボウズが1965年に本国でヒットさせたノベルティ・ナンバー。歌詞のほとんどが【まべびべびばらばら】で終始する日本人にも非常にわかりやすい外国語曲(笑)で、曲中「バラバラ」が64回も繰り返されることも話題となり、当時洋楽レコードセールスチャートを掲載していた『ミュージックマンスリー』『ダンスと音楽』両誌でナンバー1を記録している。

今回日本の洋楽ファンのほとんどが「バラ・バラ」しか聞き覚えのない彼らのオリジナルアルバムが復刻された。1965年という時代的に彼らのレパートリーのほとんどはアメリカ産のR&Rのカバーで、当時のドイツのビート・シーンの雰囲気が覗える内容。ボーナストラックにはシングルで発売されたドイツ語曲やオリジナル曲が追加収録されており、彼らなりにオリジナリティを模索した様子を知ることができる。



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2018年08月04日

Fab Gear: The British Beat Explosion and Its Aftershocks 1963-1967 (RPM)



イギリスのRPMがリリースしたCD6枚組185曲入り(!)の60年代ブリティッシュビート・アンソロジー。ビートルズがバンドブームに火をつけた1963年から、音楽界がサイケデリックに染まる67年までに録音された作品を、パイやエンバーといった独立系のレーベルを中心に集めた収録曲のほとんどが当時大きな成功を収めることなく終わったバンドによるもので、ヒットチャートに登場した作品も数えるほどしかない。僕も30年近くこの手のCDを買い集めているが、未だに初めて知るようなバンドの録音が多数出てくるのだから、まさに“汲めども尽きぬブリティッシュビートの泉”。まだまだ勉強させていただきます。。


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Planet Beat: From The Shel Talmy Vaults (Big Beat)



エース・レコードによるイギリスの伝説的なプロデューサー、シェル・タルミーの“蔵出し企画”第3弾はビートロック編。第2弾は彼が興したプラネット・レコードの音源から“モッド”をテーマにしたセレクションだったが、今回は彼が様々なレーベルで手掛けた作品から“モッド”な録音が選ばれており、前作同様クラブユース的な観点からも非常にユースフルなコンピレーションになっている。全24曲のうち半数以上が今回初出音源なので、新たな“モッド・クラシック”の世界初登場を皆で喜びたい。



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What Did You Do In The Beat Era... Daddy!!!: The Kiwi Music Scene 1963-1966 (Frenzy Music)

What Did You Do In The Beat Era... Daddy!!!

こちらは英米でビート・ブームの嵐が吹き荒れていた頃、ニュージーランドはどうだったの??というコンピレーション。地球を四分の一周するほどの距離はあるもののさすがは英語圏、リアルタイム感のあるサウンドで、しかもこの後のロック史を通じてオセアニア圏のロックバンドに共通することだが本場よりポップでマイルドな持ち味のアーティストが多い印象。この手の企画、世界中でシリーズ化されると非常に面白いことになると思う。


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2018年08月01日

ADLIB presents ビクター和フュージョン・プレミアム・ベスト: 10th Avenue (+2) - 阿川泰子 (Victor Entertainment)
ADLIB presents ビクター和フュージョン プレミアム ベスト: Best Jazz Ballads - 阿川泰子 (Victor Entertainment)



こちらも日本のフュージョン・ミュージックを紹介するシリーズの中でリリースされたもの。阿川泰子といえば、80年代当時まだ子供だった僕には【よくTVに出てきて甘ったるい声でジャズを歌うおばさん(失礼!)】という印象が強く「オジサマ族のアイドル」なんて言われ方もしていたような記憶があるが、作品を現在聴き直してみるとストレートなジャズより当時の言葉でいえば“アーバン(アーベイン?)コンテンポラリー”な作風の録音に聴きものが多く、80年代当時のジャズ風味なR&B(洋楽)と比べて聴いても遜色がない(さらにいえば彼女は当時まだ“お姉さん”というべき年齢だった・・・)。1988年にリリースされたリミックス・ベスト『10th Avenue』にはそれら“聴きもの”が数多く収録されており、海外も含め再評価の機運が高まっている彼女の魅力を改めて知ることができる。

もう一枚の『Best Love Ballads』は彼女の【よくTVに出てきて〜】のイメージにより近いコンピレーションで、「シュガー・ボイス」とも称された甘い歌声で歌われるスタンダード・ナンバーや当時のコンテンポラリーなナンバーは、サウンドこそ古臭さはあまり感じられないが、どうしてもジャズには聞こえない録音も少なからずあり、若干退屈。



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ADLIB presents ビクター和フュージョン・プレミアム・ベスト:ザ・ベスト - サディスティックス (Victor Entertainment)



日本のフュージョンの名盤を復刻するシリーズの中でリリースされたサディスティックスのベスト盤で、1980年にアナログでリリースされた内容をリマスターの上ストレート・リイシュー(工夫がないという話もあるが・・)。前身のサディスティック・ミカ・バンドから加藤(元)夫妻が抜けて残された後藤次利、高橋ユキヒロ、今井裕、高中正義の4人が発表した3作(ライブアルバムを含む)からの選曲で、既に各々がソロ・キャリアや新しいグループ活動を模索していた時期の録音らしくシティポップを先取りしたような曲調から高中色の強いサンタナ風の和フュージョンまで、いい意味で(?)混沌としたサウンドが楽しめる。


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GOLDEN☆BEST: All TIME SELECTION - ラジ (GT Music/Sony Music Direct)



昨今のシティポップ再評価の機運に煽られて気になるJ-POP作品をネットで検索してみると、これまであまり気にとめていなかったレコード各社がリリースしている『GOLDEN☆BEST』というベスト盤シリーズが、実は大変な宝の山であることがわかってきた。で、試しに入手してみた一枚がこちら。

1980年代のニューミュージックをチェックしていると、頻繁にその名を目にしながら、実際に作品を耳にすることはあまりなかったアーティストの一人が「ラジ」。フォークグループのメンバーからスタジオシンガー的な活動を始めた(ラジ名義での初録音は、別掲のサディスティックスへのゲスト参加だったという)彼女は、サディスティックスのメンバーだった後藤次利、高橋ユキヒロのバックアップを得てソロデビュー。オリコンのチャートに登場するようなヒットを放つことはなかったが、70年代後半から80年代半ばにかけて7枚のアルバムをリリースしている。このCDは彼女のアルバム前作からまんべんなく選曲されたベスト盤で、サディスティックス、ティン・パン・アレイ、YMOといった当時のトップミュージシャンたちのサポートと、彼女の透明感のあるボーカルによる“疑似洋楽”的な作品がぎっしり詰まっている。

彼女のボーカルが持つ“透明感”は、逆にいえば没個性でもあり、それがCMやゲストボーカルで重宝される反面、彼女個人の代表作を生み出すに至らなかった原因なのかもしれない。しかしそれが後年再評価の要因となり、カバー録音も生まれるようになるのが面白いところ。今後も『GOLDEN☆BEST』シリーズを中古盤を中心に丹念に探し回り(できれば1,000円CD化も希望!)面白いものが見つかれば猟盤活動報告としてこのブログにも掲載していきたい。


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