2008年04月28日

ブリジット・バルドー全集 〜 ボニーとクライド(Universal Music Japan)
Birds with Broken Wings - Colleen Lovett (Fallout)

ブリジット・バルドー全集 〜 ボニーとクライド Birds with Broken Wings - Colleen Lovett

 この2〜3ヶ月の間にユニヴァーサルから多数出された2枚組の「全集」シリーズ、価格も良心的(2,500円)なので収録曲リストを詳査してあれこれ購入を検討したのだが、意外と購買意欲をそそられるものが少ない、というか過去に出されたコンピレーションと比較してはっきりした違いがないものが多く、結局殆どをスルーする結果となってしまった。

Brigitte Bardot が、選曲担当者の違いなのかフランス系のアーティストはどれも概して内容がよく、僕は以前掲載したセルジュ・ゲーンスブールとジュリエット・グレコ、そしてこのブリジットバルドーの3組を入手した。

 「イニシャルB.B.」ことバルドーはいわずと知れた大女優で、代表作も数多いが、歌の方も数々の著名な作曲家から作品の提供を受けており、女優の余技では片付けられない内容の作品を残している。中でも興味深いのがセルジュ・ゲンスブールとのコラボレーションで、「ジュテーム」「ボニーとクライド」などでジェーンバーキンとはまた違ったテイストの絡みを聴かせる。

 彼女の歌声はその容姿ほど麗しくはないものの、我々が「フランス女」と聞いてイメージするあらゆる要素を持ち合わせており「おフランス」な雰囲気が存分に楽しめる作品集になっている。データ面の記載が殆どないためレコーディングの詳細や発表年すらこのCDからは知ることは出来ないのだが、彼女の入門編としては質・量ともに申し分ないだろう。僕も勉強させていただきます。



Freckle-Faced Soldier - Colleen Lovett ('66) もう1枚、コリーン・ラヴェットの名前を聞いてすぐに「ああ、あの曲の」と思い当たる音楽ファンは、多分50代以上の「ユア・ヒットパレード」派か、モンド系マニアに限られるのではないかと思う。1966年に我が国でヒットしたポップ・フォーク調(というかシャングリラス調??)の「Freckle-Faced Soldier(帰らぬ少年兵)」は2年くらい前に「栄光のラジオ・デイズ・ヒッツ」シリーズに収録されたため現在は容易に聴くことができるようになったが、彼女のキャリアの詳細を知る人はごくわずかのはず。

 洋楽ポップスの「一発屋」系でいえば「太陽に歌って」のゲイル・ガーネットに通じる雰囲気を持つラヴェットは「〜少年兵」のヒット後しばらくたった1973年に唯一のアルバムを本国カナダで発表しており、このアルバムのモンドな雰囲気がごく一部のマニアの間で話題になっていたそうだが、今回それがCD化されてしまった。聴いてみるとこれがお色気たっぷりなフリー(キー)フォークで、マニア人気が高い理由もわかる気がする。

Colleen & Char Lovett アルバムのテイストは「フォーク」という意味ではドノヴァンの「A Gift from A Flower to A Garden」あたりに、「フリーキー」という意味では以前やはり「Fallout」から復刻されたロバート・カレンダーの「Musee De L'impressionisme」あたりに通じるものを感じさせるこの作品のキーワードは「ヒッピーの女神(Hippie Goddess)」「天然なアシッド感」そして「フリーセックス」。口許と股関節の緩そうな感じがなんともたまらないが、最後まで気をしっかり保って聴き続けるのは少々辛い・・。

 ボーナストラックには件の「〜少年兵」とシングル・カップリング曲だった「ゴー・ゴー・ガール」を収録。彼女は現在も姉妹デュオとして方々をツアーして回っているそうで、消息が気になる方はオフィシャルサイトも要チェック。

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Feline Groovy: 24 Purrfect Tracks for Kool Kats (Ace)

Feline Groovy: 24 Purrfect Tracks for Kool Kats

The Cat - Jimmy Smith ('64) イギリスのエイスからまたユニークなテーマのコンピレーションが届いた。今度のテーマは「ニャンコ?L」で「3の倍数と3がつく曲数」のトラックどころではなく、全24曲すべてが「ネコっぽ〜い?L」。

El Pussycat - Mongo Santamaria ('65) この文章はこの先雰囲気重視でややいい加減に書いてしまうため、曲名等正確な情報はジャケ写のリンク先をご参照いただきたい。収録曲はモンゴ・サンタマリアの「エル・プッシーキャット?L」やトム・ジョーンズの「何かいいことないか仔猫?Lチャン」、ジミー・スミスの「ザ・キャット?L」といったヒット曲からディズニー映画「わんわん物語」からの「シャム猫?Lの唄」、ビートルズ初期のレパートリーとして知られる「3匹のイカした奴ら?L」「おいらの子猫?Lに手を出すな」といった有名曲を中心に、様々なジャンルの知られざる「猫唄?L」が多数選ばれている。

Walkin' My Cat Named Dog - Norma Tanega ('66) 珍しいものではデヴィッド・トーンがナット“キング”コールそっくりに歌うヒット曲「アリー・キャット?L」、デイヴ“ベイビー”コーテッツのオルガンインスト「イヌハッカ(猫?Lの大好物らしい)」、ビーチ・ムービー女優ノリーン・コーコランの王道ガールポップ「恋する子猫?Lちゃん」、“女狐”ペギー・リーが歌う「あなたにすり寄るの」・・どれもミャーミャーやかましい。あと、これは別に珍しい曲ではないが猫?Lに「イヌ」と名づけてしまったノーマ・タネガのヒット曲を聴く度に、飼い猫?Lを「ネズミ」と呼んでいた日本のフォークシンガーのことを思い出してしまう・・。

 どちらかというと「犬派」の僕には少々くどい内容だが、世の猫?L好き、そして猫系の女の子?L好きには堪らなく楽しい1枚だろう。このテーマだったらあと何枚でも出てきそうな気がする。なおアルバムの最後にはこのテーマ曲も収録、最後まで猫々しい・・?L

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2008年04月22日

Sunshine Girl: The Complete Recordings - The Parade (Now Sounds)

Sunshine Girl: The Complete Recordings - The Parade

A&M 60's & 70's Single Box 昨年末リリースされたA&Mポップスを100曲集めた「A&M Records History 100」は選曲面の物足りなさや装丁の酷さなどで大変評判の悪い結果になってしまったが、あれを入手してちょっと気になっていたのが、パレード1967年のTOP20ヒット「Sunshine Girl」の未収録。ユニバーサルに権利がないとしたら一体誰がそれを獲得したのだろう?と不思議に思っていたら、どうやら元メンバーたちがマスターテープを買い取ったらしく、早速イギリスで彼らのコンプリート録音集がリリースされた。

Parade (1988 Edition) 「Sunshine Girl」以下何枚かのシングルをリリースしたまま姿を消した「パレード」の未発表アルバムが日本でCD化されたのは、今からちょうど20年前の1988年。当時タレントとして、現在でいえば西川史子女史ばりにTVに出まくっていた城戸真亜子画伯の不思議なイラストがジャケットを飾ったこのアルバムは、その後発売元が変わりながらごく限られたポップス・マニアの宝物として日本のみで大切に聴かれ続けていたが、Rev-olaの傘下でこのCDが処女作となる新レーベル「Now Sound」から今回初めてインターナショナルなリリースが実現した。

 フィル・スペクターの片腕としてフィレス・レコードで何枚かのシングル盤をプロデュースした実績を持つジェリー・リオペル、ロジャー・ニコルスの「スモール・サークル・オブ・フレンズ」にも参加したマレイ・マクレオド、そのニコルスと共作した「Just What I've Been Looking For」をヴォーグスに提供したスモーキー・ロバーツの3人が集結した「パレード」の面々は当時かなり野心的に活動を行っていたようで、グループと並行してソロ、別名儀の録音も残しており、今回のCDではそこら辺の音源もメンバーたちの尽力によってかなりの部分(所有のアセテート盤などから9曲をボーナスとして追加)が収められている。中でもロジャー・ニコルス・トリオ名義で録音された「Montage Mirror」の収録は、世のソフト・ロックファンにとってショッキングな出来事だろう(曲の出来自体は大したことないが・・)。

 ライナーには当時の彼らが音楽界で成功を収めようと奮闘した記録が克明に記されており、その中で自分たちの代表曲とするチャンスを逃してしまったアソシエイションの「Windy」やタートルズの「Happy Together」といった曲に対する無念さなど、興味深いエピソードが多く語られている。メンバーたちは全員健在、昨年はロジャー・ニコルスの復活作も好評を博したことから、パレード周辺の音源がこの後も某かの形で発掘されリリースされる可能性は高いと僕は見ている。ソフト・ロックファンにとって新たな金脈の発見となるのか、それとも【サジタリアス/ミレニウムの悪夢】の再現となるのか?今後の成り行きに注目したい。
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The Lion Sleeps Tonight/The Tokens Again - The Tokens (Collectables)

The Lion Sleeps Tonight/The Tokens Again - The Tokens

The Lion Sleeps Tonight - The Tokens ('62) いつの間にか出ていたトーケンズのオリジナルアルバム2イン1。「Lion Sleeps Tonight」はいわずと知れた1962年の全米ナンバー1ヒットをフィーチャーした彼らのファースト・アルバムで「ライオンは寝ている(原題:Wimoweh)」が元々ウィーバーズがフォーク・ソングとして世の中に紹介したものだったことから急遽フォーク・アルバムが制作された模様。収録曲は「漕げよマイケル」「さらばジャマイカ」など当時世界各地からアメリカに持ち込まれた民謡が集められており、シングルヒットに併せて急造した印象は否めないが、中には後にビーチ・ボーイズがカバーする(元はウィーバーズがヒットさせた)「The Wreck of John B. (Sloop John B.)」なども聴けて面白い。

 もう1枚の「The Tokens Again」は彼らが自己のレーベル「B.T.パピー」を立ち上げた後の1966年に古巣RCAからリリースされたアルバムで、契約消化または便乗リリースの印象が強く、録音も古いものが多いが、実はこの内容が非常にいい。彼らの元々の持ち味はホワイト・ドゥワップにあり、数々のドゥワップ・クラシックを歌い上げる彼らのサウンドについ聞き惚れてしまう。オールディーズ・マニアの間で非常に人気の高い「Dry Your Eyes」の他「In The Still of The Night」「Earth Angel」「Gee」「Life Is But A Dream」「Tonite Tonite」などスタンダードがずらりで、編集盤ではあるが初期の彼らのアルバムの中ではベストといっていい1枚。これのアナログが欲しくなってきた・・。
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2008年04月07日