2007年05月25日

New York見聞録(ミュージカル編)

 今回はニューヨークで観劇したミュージカルのご報告。どちらも現地では大変な人気で、チケット入手困難な演目2本を幸運にも観ることが出来た。

"Wicked"@Gershwin Theatre 5/2/07 Wed.

Gershwin Theatre 基本的に毎晩夜公演1回(月曜は休演)のブロードウェイ・ミュージカルだが、水曜日だけは昼公演があり、その機会に人気ミュージカル「Wicked」を観劇。これは知り合いのブロードウェイ通(いや、むしろブロードウェイ狂というべきか)が数ヶ月前に渡米した際にチケットを入手してもらったもの(感謝!)で「とにかく現地で人気の高いものを」とのリクエストで決まった作品。その後あんなに日本公演のCMが繰り返し流されることになるとは、その時は知りもしなかった・・。

Wicked この作品の前知識は殆どなく【オズの魔法使い外伝】くらいの話しか聞いていなかったので、最初一体どういうストーリーなのか把握するまで少々時間がかかったが、段々人間関係がわかってくるにつれ話に引き込まれていった。これは面白い。

 物語は、勝手に一言で要約させてもらうとエメラルドシティの2人の魔女の若き日を描いた【魔女っ子青春伝】といった感じ。勿論結末は書けないが「オズの魔法使い」の陽気な「Ding Dong! The Witch is Dead」の裏側には、こんな人間模様(魔女だから魔女模様?)があったのだ、という話になっている。

KENDRA KASSEBAUM & JULIA MURNEY 僕が思うに、この作品のメインテーマは「女同士の友情」で、これもブロードウェイ・ミュージカルとしてはユニークかもしれない。主役の2人のうちエルファバ(悪玉魔女)を演じるジュリア・マーニーはもの凄い声量と歌唱力で、彼女がソロナンバーを歌い上げると場内は拍手喝采の嵐。一方グリンダ(善玉魔女)役のケンドラ・キャセバウム(読み方自信なし)はもの凄く【ガーリー】な設定で、プクプクふくよかな彼女がブリブリな仕草や発言(彼女は現在34歳)をする度、客席の女の子たちはキャーキャー大喜び。このコンビネーションがもの凄く面白かった。

 作品は結構ジーンとくる結末になっていて、休憩を挟んで3時間弱のステージは全く飽きることなく終わった。舞台の仕掛けも大掛かりだし、これを本当に日本人制作&キャストでできるの??とずっと考えながら観ていたのだが、筋に所々わからない箇所があったのでその確認と、エルファバとグリンダのやり取りがどのように日本語化されているかを確かめに、いずれ日本版も観に行ってみたいと思っている。

"Jersey Boys"@August Wilson Theater 5/3/07 Thu.

Jersey Boys 今回の旅行最後の用事、そしてニューヨークにおける最大のイベントの1つが「Jersey Boys」。フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズの成功物語をミュージカル化したもので、登場人物はすべて実名。 上演されて1年半以上になるがもの凄い人気で、渡航前の数ヶ月毎日ネットでチケットの発売状況をチェックして、ようやく入手出来たのが1枚のみ。

August Wilson 上演されている「オーガスト・ウィルソン劇場」は劇場街の外れ52番街近くにある。地下鉄に乗って劇場に到着すると客の年齢層がメチャクチャ高く、60歳代が中心。確かにフォー・シーズンズがリアルタイムであればそういう年代にはなるのだが・・・前日観た「Wicked」と比べたら倍くらいか。タイトル通り前半はニュージャージーを舞台にしたストーリーなのでかの地より観劇に来ている客も多いようで、ニュージャージーネタが飛び出すと客席の一部が大盛り上がりしたりする。

Jersey Boys このミュージカルの成功の理由はジョン・ロイド・ヤングというフランキー・ヴァリそっくりに歌える役者を見つけたこと、それがすべて。彼らの出逢いからレコードデビューまでの経緯が詳細に描かれていて、その後はただひたすら彼らのヒット曲が満載(「Sherry」や「Can't Take My Eyes Off You」などのイントロが流れると、場内は大拍手!)の非常に楽しい2時間強。ただ、予想していたよりドラマ部分の比率が高く、それが若干全体をダレさせているかな?という印象も。この作品を単なるジュークボックス・ミュージカルで終わらせたくないという意気込みの現れだとは思うのだが、流れが何度も断ち切られるのでそれがちょっと気になった。逆にいえばこの舞台構成のまま映画化も出来るんじゃないか?とも思ったが。勿論ジョン・ロイド・ヤングの主演で。

 若干声が疲れている印象はあったが、ジョン・ロイド・ヤング、彼が出ているうちにこの作品を観ることが出来てよかった。楽器を弾きながらのシーンが結構ある特殊な舞台ということもあり、プログラムを見るとこの作品がブロードウェイデビューの俳優が(ヤングも含め)非常に多く、経験の浅いキャストを集めてこれだけの成功作にしたのは本当に凄い、と思った。彼らの出演契約がいつまで続くかわからないし、来年にはラスベガス進出も決まっているそうなので、オリジナルメンバーの「Jersey Boys」が観られるのはそう長くはなさそう。興味のある方はこの夏にでもニューヨークに観に行った方がいいでしょう。

 余談だがミュージカル終演後、劇場を出たら目の前に何台ものリムジンが横づけになっていてビックリ。すべて観客が呼んだものではなく、その場で客待ちしている(乗り合いリムジンて!)のも多かったようだが、さすが他所とは客筋が違うな・・と思い知らされたものだった。僕はホテルまで歩いて帰りました。
posted by yakame at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする