
「一番好きなガール・グループは何?」と訊かれたら、僕は迷わず「シフォンズ。」と答える。実際にそんな質問されたことはないけど。マージー・ビートだったらサーチャーズ、ガール・グループならシフォンズ。これは譲れない。彼女たちのCDは何年かおきにポツポツとリリースされているのだが、今回はその決定版といえる内容のCDが発売された。
シングル数枚で姿を消したグループが多い中、シフォンズは60年代を通じてコンスタントにシングルをリリースし続けており、その数は20枚を超える。「Sweet Talkin' Girls」は彼女たちがローリー、B.T.パピー、ブッダからリリースしたすべてのシングル音源と、アルバムからのピックアップを全50曲収めたボリューム盤で、彼女たちの活躍のほぼすべてを聴くことが出来る。シフォンズのレコードを制作したのは、人気アーティストであると同時にトップ・プロデューサーでもあったトーケンズで、彼らの指導のもと放ったナンバー1ヒット「He's So Fine(イカシタ彼)」、キャロル・キングが作ったもののどのようなアレンジでレコーディングすればいいかわからず、仲間のトーケンズに「あげて」しまったという「One Fine Day」、この2曲だけでもロック史に名を残すに相応しい業績といえるのだが、彼女たちの魅力はガール・グループ全盛期を過ぎた60年代半ば〜後半の作品でも存分に味わうことが出来る。ビートルズらの活躍によりあらかたのガール・グループがヒットチャートから駆逐されてしまった1965年、シフォンズは他のどのメジャーアーティストよりも早く“サイケデリック・サウンド”を取り入れた「Nobody Knows What's Going on (in My Mind But Me)」を発表、ここからが僕が本当に好きなシフォンズの始まり。翌66年に全米TOP10に返り咲いた「Sweet Talkin' Guy」はもはや“ソフト・ロック”といってよく、同系統の「Out of This World」、モータウン・ビートに挑戦した「Stop, Look and Listen」、いつか何処かの女性バンドがカバーしてくれないかと密かに願い続けている「Keep The Boy Happy」・・・どれも素晴らしすぎる。勿論「フォー・ペニーズ」名義で発表したガール・グループ・クラシック「When The Boy's Happy (The Girl's Happy Too)」も入っているし、1970年にリリースされた超レアなアルバム「My Secret Love」からの曲も収録。「He's So Fine」を元に作られたといわれる「My Sweet Lord」を彼女たちが75年に録音したバージョンも、勿論入ってます。
全曲通して聴いてみて、僕はリード・シンガーのジュディ・クレイグのボーカルが好きなんだなー、と改めて思った。これ以上の内容のポップス集はそうそうないので、代表的な何曲かでしか彼女たちを知らない方は、是非ともこのCDの入手を。
続いてはバーバラ・ルイス。「Hello Stranger('63米3位)」「Baby I'm Yours('65米11位)」といったヒットで知られる彼女も、60年代から70年代まで息長く活躍を続けたシンガー。彼女のベスト盤はこれまでに何種類も出ているが、今回は63年のデビュー・アルバムと68年の5作目がカップリングでCD化された。「Hello Stranger」は彼女の初期のシングル作品を集めた趣のアルバムで、全曲彼女の自作という点が凄い。才能のある人だったんだね。サウンドは“アーリー・ソウル”風で「Hello Stranger」のスイートさを味わえる曲は少な目。
注目は「Workin' on A Groovy Thing」の方で、タイトル曲は数年後にフィフス・ディメンションが大ヒットさせるあの曲(この当時はパティ・ドリューがマイナー・ヒットさせている)。ヒット曲ではスペクター・サウンド風の「Make Me Your Baby('65米11位)」、「Make Me Belong to You('66米28位)」、「Baby, What Do You Want Me to Do(同66位)」、「I'll Make Him Love Me('67米72位)」どれも非常にスイートでいい雰囲気。ヒットは逃したが「I Remember The Feeling」や「Thankful」もノーザン・ビートが非常に心地いいし、「Love Makes The World Go 'Round」のカバーもいい。
いうなれば「オトメ系ソウル」か?彼女の残りのアルバムのCD化も希望したいし、この手の女性シンガーものをしばらく熱心に探してみたくなった。最後はまた買ってしまったフィリーもの。ノーザン・ソウル系の音源をもの凄い勢いで復刻しているグレイプヴァインから最近発売されたのが「アップルック」なるフィラデルフィアのレーベルの作品集。このCDの目玉はごく初期のテディ・ペンダーグラスの作品(68年録音で当時は未発表)が3曲聴けるところで、70年代の重厚さはまだないが「Should I Go or Should I Stay」で必至に声を張り上げる若々しさには好感が持てる。他には12歳の天才少年リトル・トニー・タレントや、70年代に入ってサウンドにファンキーさが増した何曲かの録音が気に入った。あちらではノーザン・ソウルのクラシックと見なされているらしい「I'll Come Running Back」はデリゲイツ・オブ・ソウルとチャールズ・ミンツのバージョンにインスト版など合わせて5バージョンを収録。そんなに人気のある曲なんだ。


先日とある音楽系のイベントに出かけたら、そこでベテランのオールディーズ・ファンの方から「我々の世代では『At The Hop(踊りにいこうよ)』っていうとダニーとジュニアズじゃなくてニック・トッドなんだよねー。」という話を伺った。確かに当時の「ユアー・ヒット・パレード」などの記録を見るとニック・トッド盤のヒットが確認出来、アメリカでナンバー1を記録したダニー&ザ・ジュニアズの名前を見つけることは出来ない。カタログを調べるとトッド盤の本邦リリースは1958年3月、対してジュニアズ盤はABCパラマウントの第1回発売分としてポール・アンカの「ダイアナ」や「君はわが運命」とともに同年5月に発売されているので、この2ヶ月の差が我が国に於ける人気の差になったということなのか。
もう1枚は








で、今回のボックスの本当の目玉はここから。3枚目のCDは「泰安洋行」リリースに先立って業界向けに「ハリー細野&ティン・パン・アレイ」名義で披露されたコンヴェンション・ライブ(ディナー・ショー形式)の模様を完全収録したライブ盤で、いわば細野流「チャンキー・ミュージック」完成のお披露目式。いきなりあがた森魚と録音したエルヴィスの「

















このシングルのB面に収められていた「Listen to The Sky」は2人の自作曲で、曲の後半で突然ホルストの「火星」がギターで奏でられるというサイケな作品。出来はなかなかよかったのだがシングルがリリースされるちょうどその頃エプスタインが急逝して彼らは再び契約を失い、その後ソングライター・コンビとしてレコード会社に売り込んだのが架空のグループ「サン・ドラゴン」。話が長い。彼らが最初に指示されたのは皮肉にも他のアーティスト作品のカバーで、当時まだイギリスでリリースされていなかったレモン・パイパーズの全米ナンバー1ヒット「Green Tambourine」をリメイクしたところこれが全英チャートに登場するヒットに(最高50位)。これに乗じて制作されたのがサン・ドラゴン唯一の
サン・ドラゴンのプロジェクト終了後も2人は様々な