
近年顕著な音楽映画流行りの傾向は、音楽ファンにとっては有難い限り。先日もアトランティック・レコードの伝説的なエンジニア、トム・ダウドのドキュメンタリーなんてマニアックな作品が日本でも公開されて、また幾つか音楽の史実を知ることが出来たり。で、現在そろそろアメリカの何処かで観ることが出来るようになっているのかな?という新しい音楽映画がニルソンのドキュメンタリー「WHO IS HARRY NILSSON... (AND WHY IS EVERYBODY TALKIN' ABOUT HIM?)」。94年に亡くなった彼のキャリアを辿る作品のようだが、作品の中核を為すフィルムは72年のアルバム「Son of Schmilsson」制作時の模様を記録したものなのだそうで、クレジットにはジョン・レノンやリンゴ・スターら有名ミュージシャンの名がずらり。ってことは、これは「(レノン言うところの)失われた週末」のドキュメンタリーでもあるんだよね!?
【失われたことになっている時間のドキュメンタリー】という言葉遊びのような興味もあるが、レノンに関する様々な著述では「ヨーコに会えない孤独感に苛まれ、酒と薬漬けになって無為に過ごした日々」と簡単に片づけられがちなこの時期の彼の動く姿を見ることが出来るのも非常に興味深い。意外にも活き活きと創作活動や飲んだくれ生活を謳歌していたりして・・・などと脱線はこれくらいで、話はニルソンへ。作品の本格公開に向けてレコード会社は準備万端、新装のベスト盤「Everybody's Talkin': The Very Best of Harry Nilsson(ジャケットは新しくなったが、選曲はいつものやつ)」のリリースと同時に件の「Son of Schmillson」と、続く73年の「A Little Touch of Schmilsson in the Night(夜のシュミルソン)」のリマスター盤が発売された。
この時期の彼は71年にリリースした「Nilsson Schmilsson」が大ヒット、シングル「Without You」は全米ナンバー1を記録、グラミー賞も獲得・・というキャリア絶頂の“シュミルソン期”。「Son of 〜」はその明確な続編として制作されたアルバムで「Spaceman('72米23位)」と「Remember (Christmas)('73米53位)」がヒット。第2の「Without You」が期待された時期だったと思うが、それに見合う曲を見つけられなかったのは痛かったか。勿論「Remember」はいい曲、でも季節ものだし、個人的には「Turn On Your Radio」も大好きなのだが、地味過ぎるし・・。CDのボーナス・トラックとしては「Take 54」のアウトテイク(何テイク目?)と、未発表2曲(73年録音のジミー・ウェブ作品「Campo De Encino」は一聴の価値あり)、そしてこのアルバムのジャケットに触発されたのかニルソンとリンゴ・スターが74年に制作した映画「Son of Dracula」の主題歌「Daybreak('74米39位)」を収録。ノン・クレジットで「俺なんか死んじゃえばいいんだぁ〜」と歌い続ける「I'd Rather Be Dead」のアウトテイクが最後に付け加えられているが、これも「失われた週末」の産物か・・。もう1枚「A Little Touch of Schmilsson in the Night」はボーカリストとしても非常に評価の高い彼がゴードン・ジェンキンス楽団をバックに、いにしえのスタンダード・ナンバーばかりを歌った企画盤。近年無数に出されている「ロック・ボーカリストが歌うスタンダード集(別称“アメリカン・ソングブック・シンドローム”)」のはしりのような作品だが、ロッド・スチュアートの例のやつと選曲がカブっているものも多くあり、聴き比べてみると面白いかも。今回のCDは当時未発表だった録音が大量に追加された全18曲入りだが、10年くらい前に「As Time Goes By」のタイトルでヨーロッパでリリースされたものと内容は同じなので、そちらを持っている方は購入の必要はなし。もしかしたら来るかも知れない“ニルソン・ブーム”に備えて、皆さん怠りなきよう。。
で、話は突然変わって元モンキーズのミッキー・ドレンツ。「WHO IS HARRY NILSSON」のキャスト・クレジットを見たら元ビートルズの面々を抑えて彼の名前がトップに載っていて、一体どれだけ重要な役割を演じているんだ??と思ったら、実は単なるアルファベット順だった・・などというどうでもいい話はさておき、先日ネットで検索していたら「こんなの出てたんだ〜」というCDを見つけたのでついでに。モンキーズのオーディション前にピーター・トークを除く各メンバーがレコード・デビューを果たしていたのはよく知られた話だが、今回入手したのはミッキーが65年にチャレンジ・レコードからリリースした2枚のシングル音源4曲を収録したミニアルバム。ボーカル・ナンバー「Don't Do It(モンキーズが人気を博していた67年に再リリースされ最高75位を記録)」「Huff-Puff」の2曲はともにグループの“バラエティ担当”らしくノヴェルティ色の強いR&R、残る2曲「Big Ben」と「Plastic Symphony III」はインストで、どうやらミッキーは参加していないようだ。僕は「Plastic 〜」のタイトルに何かしらサイケなものを期待して購入したのだが、聴いてみたらなんてことない普通のロッキン・インストだった。まぁ、値段が安いので何枚かまとめて購入し、知り合いのモンキーズ・マニアにネタとして配ってみようかな・・という“ノヴェルティ”的価値のある1枚ではあるが・・。






で、この番組でも結構な時間を割いて紹介されていたのが「ジークフェルド・フォリーズ」。これは興行師フロレンツ・ジークフェルドが1907年から1931年の間に22シーズン上演したバラエティ・ショーで、








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