2006年03月31日

Painting The Day: The Angelic Psychedelia Of The Cowsills (El)

Painting The Day: The Angelic Psychedelia Of The Cowsills

 60年代後半のポップ・グループの中でも、特に好きな一つがカウシルズ。いわゆる“バブルガム・ポップ”系のファミリー・グループなのだがその音楽はカテゴリーを超えた魅力があり、僕はこれまでに出された彼らのCDほぼすべてを入手している。

 イギリスのエル・レコードが今月リリースした新しいカウシルズのCDは副題のとおり「Angelic Psychedelia(いいタイトルだ!)」な作品を集めたコンピ。以前meantimeのホームページで彼らのCDを紹介した時も書いたが、カウシルズの作品はシングルとしてリリースされたものは別としてアルバム収録曲に結構翳りのあるナンバーが多く、それが大変な魅力になっていて、今回のCDではそこら辺を重点的に選曲してくれているのかな??と発売前から大変な期待をもって到着を待っていた。

 全23曲入りのこのCDは大まかにいって二部構成になっている。まず前半12曲は彼らのベスト的選曲で「The Rain, The Park & Other Things(雨に消えた初恋)」をはじめとするヒット曲をほぼ網羅した“牛も知ってる”曲並び(??)。「〜 Psychedelia」がテーマであれば、はずすべきだったのでは?という曲調のものも入ってしまっているのは残念だが、彼らがMGMレコードからデビューする以前にリリースした2枚のシングルのB面曲「Could It Be, Let Me Know」と「Siamese Cat」は初めてのオフィシャルCD化なので、マニアには有り難い。

II x II ('70) CDの後半11曲は彼らが70年に発表したアルバム「IIxII (Two by Two)」全曲で、どうやら今回のCDは同アルバムの音源をCD化することを主目的に企画されたようだ。僕は彼らが68年に発表したサード・アルバム「Captain Sad and His Ship of Fools」が好きなのだが、それをすっ飛ばしてCD化とは!と思ったが、激動の60年代を通過してすっかり成長した彼らはもはや「キッズ・グループ」ではなく、アルバムには後期ビートルズ(特にポール・マッカートニー)あたりから強い影響を受けた風の穏やかで内省的な曲が並び、かなりいい感じ。すみません、私の勉強不足でした・・。選曲は満点とは言わないが、色々収穫の多いCDであった。

 カウシルズがMGMレコードに遺した音源は、前述の「Captain Sad 〜」に収録されていた何曲かを除いてこれで殆どがCD化されたことになる(一部現在は入手困難)。とりあえずは揃った音源をつなぎ合わせ、僕が思うところの「Angelic Psychedelia」なカウシルズ像を作り上げてみることにするか。

20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best of the Cowsills The Best of The Cowsills The Cowsills ('67) We Can Fly ('68)


MDを作ってみました。
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2006年03月30日

Wayfaring Strangers: Ladies From the Canyon (Numero)

Wayfaring Strangers: Ladies From the Canyon

 とある通販サイトで見かけてピンとくるところがあり、買ってみたCD。60年代後半から70年代半ばにかけて録音されたレアな女性シンガーものを集めたコンピレーションで、収録曲の殆どが当時自主制作の形でプレスされ、世の中に500〜1000枚くらいしか出回らなかったという非常に珍しい作品ばかりが集められている。60年代のガレージものやサーフもののコンピだったらこの手は無数に出ているのだが、対象を70年代の女性ものに絞ったという点で、これは新しいジャンルを切り開く1枚になるかも知れない。

 CDは全編通してアコースティックなフォーク調のサウンドで統一されており、まるで超マニアックな音楽ファンが作ったオリジナル・テープを聴かされているような気分。いずれの作品もジョニ・ミッチェルジュディコリンズらの活躍に触発されたか、またはそういったこととはまったく関係なく己の創作意欲のみに突き動かされて、ありったけの才能を1曲の録音にぶつけてみました、という感じの“ガッツある”作品ばかり。中には電波がユンユン飛んでる風のものもあるが、凡そはずれのない大変中味の濃いコンピレーションになっている。

The Last Word - Chuck & Mary Perrin ここに収録されている全14曲のうち、僕が予め知っていたのはここ数年にリリースされた再発CDの中でも屈指の発見だったチャック&メリー・ペリンの(メリーがソロで歌っている)「Dedication」くらい。登場するアーティストの多くがその作品を遺して間もなく音楽活動を諦めてしまったという“刹那な”雰囲気にも非常にそそられる。

 この時代の女性アーティストものが好きな人であれば、聴いてみて必ず何かしら感じるところのある1枚だと思う。このCDをきっかけに今後知られざる70年代の女性シンガーソングライター作品の発掘が進むといいな、と僕もなんだか楽しみになってきた。買うCDの枚数はどんどん増えていくことになるのだけれど・・。

収録曲等詳細(発売元のサイト)


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2006年03月28日

The Goldebriars - The Goldebriars (Sony Music Direct)
Straight Ahead - The Goldebriars (Sony Music Direct)

The Goldebriars ('64) Straight Ahead - The Goldebriars ('64)

 ソフト・ロックの世界では“神”と崇められているプロデューサー、カート・ベッチャーがキャリアの最初期に参加したフォーク・グループ「ザ・ゴールドブライアーズ」が1964年に残した2枚のアルバムが日本で初CD化された。

 このところ日本で60年代ものが復刻されると紙ジャケが当たり前、という風潮があるが、正直いって僕は「紙ジャケ」が余り好きではない。プラケースと比べて一回り大きいので同じ棚に入らないとか、CDの出し入れが面倒臭い、とか色々理由があって極力購入を避けてきたのだが、この形でしかCDが出ないのであれば仕方がない。ゴールドブライアーズはベッチャーにロン・ニールセン、ドティ&シェリのホルンバーグ姉妹が加わった4人組。トラディショナルなナンバーを集めたファーストはコーラスこそユニークながら、ソフト・ロック的には少々きついか。但しこのスタイルで当時披露されたであろうライブ・ステージは、迫力があり相当見応えのあるものだったとは思うが。

 数ヶ月置いてリリースされたセカンドStraight Ahead」はメンバーのオリジナルやポップ系のソングライター作品なども混じりなかなかの内容。後のセッションでも録音される「Sea of Tears」はアコースティックサウンドとホルンバーグ姉妹のハーモニーが非常にいい感じで、ボールルーム版とはまた違った魅力がある。

 後にママス&パパスに発展するメンバーたちにも影響を与えたというコーラス・スタイルは、カート・ベッチャー特有のマジカルな雰囲気を早くも醸し出しており“純粋フォーク”とソフト・ロックをつなぐミッシング・リンクとして非常に興味深い作品になっている。彼らはあとアルバム1枚分の未発表「フォークロック・セッション」を遺しているそうなので、そちらもいずれCDで聴ける日が来ることを気長に待ちたい。

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2006年03月27日

Golden Age Of American Rock'N'Roll: Special "Bubbling Under" Edition (Ace)
Dead!: The Grim Reaper's Greatest Hits (Ace)
Hollywood Maverick: Gary Paxton Story (Ace)

Golden Age of Americn Rock N Roll: Special  Dead!: The Grim Reaper's Greatest Hits Hollywood Maverick: The Gary Paxton Story

 イギリスのエイス・レコードは毎月趣向を凝らしたコンピレーションを色々出してくれていて、大体月に1枚くらいはコンスタントに買わされてしまっている。今月はユニークなオールディーズ系コンピを3種類も出してくれたものだから、対応するこちらも大変である。

Joel Whitburn's Bubbling Under: The billboard Hot 100 1959-2004 まず1枚目の「Golden Age 〜」は僕個人的には“世界一素晴らしいオールディーズ・コンピ”シリーズ通算14枚目のCDで、今回のテーマは「バブリング・アンダー」、つまり地域的には大ヒットしながら全国区にはならず、ヒットチャートの100位以下に顔を出しただけで歴史に埋もれてしまった“マイクロ・ヒット”を30曲集めたもの。マニアックすぎ!一般に知られている曲はアーロン・ネヴィルの初期録音「Over You」やローラ・ニーロのカバーが有名なジェスターズの「Wind」などごく僅かだが、どれもポップスとして水準以上の出来。日本のみで「涙の日記」がヒットしたことで知られるバリー・ダーヴェルが全米チャートに唯一残した足跡「How Will It End?」も感慨深い。

 続く「Dead!」は、悲劇的な結末を迎えるポップスばかりを集めたコンピレーション。50年代後半から60年代前半にかけてはこのテーマのヒット曲は結構あり、それを総称して「デス・ディスク」などと言ったりもするのだが、その中でも特に有名なものを中心に、英米のオールディーズをコレクトしている。しかし何故これほど主人公が交通事故や航空機事故で死んでしまう曲が多いのだろうか??マーク・ダイニングの「Teen Angel」、エヴァリー・ブラザーズの「Ebony Eyes」、数年前パール・ジャムがカバーヒットさせたJ.フランク・ウィルソンの「Last Kiss」など定番中の定番に混じって、イギリスもののジョン・レイトン「Johnny Remember Me(霧の中のジョニー)」やトゥインクルの「Terry」などが聴けるのはなんとなく新鮮な感じ。何曲か70年代録音の曲もありそこら辺は少々統一感がそがれるが、オールディーズ・マニアであればネタとして持っていて損はない1枚だと思う。

 最後の「Gary Paxton Story」はこの中で一番オールディーズ上級者向けの内容。60年代、その企画力はフィル・スペクターさえも羨望の眼差しを向けたというプロデューサー、ゲイリー“フリップ”パクストンが50年代後半から60年代半ばにかけて生み出した作品を超マニアックに集めた1枚で、彼のスキップ&フリップ名義(相方スキップは後にバーズのベーシストとなるクライド“スキップ”バッティンのこと)でのヒットから、ハリウッド・アーガイルズの「Alley Oop」やボビー“ボリス”ピケットの「The Monster Mash」といったナンバー1ノヴェルティ・ヒット、ダンス・ブームに便乗したナンバーなど、作風は非常に多岐にわたる。

 CD後半になるとソフト・ロック的な聴きものも幾つか登場するが、一番貴重なのは最後に収録されている「Jesus Is Just Alright」だろう。バーズやドゥービー・ブラザーズの演奏により、ロックのスタンダードとなるこの曲のオリジナル・バージョン(アート・レイノルズ・シンガーズによるかなりポピュラー寄りな録音)を制作したのも彼だったとは。その後もパクストンは西海岸で起こる新しいカントリーの流れや、初期のカート・ベッチャー作品などで興味深い仕事を重ねていくのだが、そこら辺は他のCDを併せ聴いてフォローしなくては。分厚くて読みきれない文章量のブックレットともども、気が重くなるほど最高な“教材”である。

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Hits of the 1920's Vol.2 (Naxos Nostalgia)

Hits of the 1920's Vol.2

 CD再発業界(偉そうだな)で現在密かに熱いのは、20世紀前半のポピュラー音楽の復刻。ヨーロッパを中心に幾つかのレーベルが熱心にCDをリリースしているが、クラシックを中心に物凄い数の廉価CDを毎月発売しているNAXOSもその一つ。

Hits of the 1920's Vol.1 今回届いたのは同社がシリーズ化している「1920年代のヒット曲集」第2弾。第1弾は1920年に限定されていたが、こちらは1921〜23年とやや範囲を広げてヒット曲を収録している。他レーベルのコンピレーションで復刻済みの曲が殆どで新鮮味はないが、音質は良好、値段は一枚あたり約¥1,000と非常に安価なので、取り敢えずの入門用としてはまずまずの内容か。

 この分野のCDも入手次第どんどんこのブログで紹介していこうと思う。
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2006年03月26日

The Almost Complete Recordings 1966-1974 - The Glitterhouse (Moogy Music)

The Almost Complete Recordings 1966 to 1974

Barbarella Original Soundtrack (1968) 今年の頭にベスト盤CDがリリースされたボブ・クリュー・ジェネレーションが、68年に発表したサントラ「バーバレラ」の中でテーマ曲を歌っていたグループがグリッターハウス。彼らが残した録音が、元メンバーの手により自主制作でCD化されていることを知り早速取り寄せ。

 ボブ・クリュー・ジェネレーションが67年に発表したアルバム「Music To Watch Birds By」の発想の元となった写真集「Birds of Britain」の出版記念パーティで演奏していたグリッターハウス(この時点では別の名称で活動していた)にクリューが注目し、彼のレーベル「Dynovoice」と契約を結んだ際のオーディション・テープから、それ以前にグループがリリースしていたシングル音源、同レーベルからの唯一のアルバム「Colorblind」全曲に、その後のデモテープや70年代に実現した再結成時の録音など、まさに“Almost Complete”な全23曲。

 「バーバレラ」収録の3曲も当然入っているが、そこで聴ける洗練された雰囲気を期待すると他の曲は少々がっかりするかも。彼らの持ち味はむしろ“ソフト・サイケ”といった方がよく、ボーカルが黒人なので若干ソウルっぽい雰囲気もある。同時代のアーティストでいえばラスカルズやソウル・サヴァイヴァーズに近い感触だが、演奏のR&B色は希薄。

 この時代のサイケデリック・ロック好きには珍重される音源ではないかと思う。なおこのバンドのメンバー、マーク“ムーギー”クリングマンはその後トッド・ラングレンと出逢い「ユートピア」を結成するので、その筋のマニアにも要注目の1枚。

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Euphoria (beatball/dreamsville)

Euphoria ('69)

 ジェリー・ロスというプロデューサーが好きで。彼の名前がクレジットされているCDを見つけると大概何でも買ってしまう。彼が60年代後半に立ち上げたレーベル「ヘリテイジ」から69年に発表されたユーフォリアのレアなアルバムがCD化されたので、これも当然のことながら購入。

A Gift From Euphoria ('69) 「Euphoria(至福感)」という言葉はグループ名や作品名に使われやすいようで、数年前には同名グループがやはり69年に発表した「A Gift From Euphoria」というアルバムもCD化されており紛らわしいのだが、何の実績もない2人の若者に、よくこれだけお金をかけてアルバムを作らせたものだ(しかも当時全然売れなかった)と呆れさせられたそのグループとは全然関係のない、こちらは男2人女2人のボーカル・グループ。10年ほど前にこのグループの「Sitting In A Rockin' Chair」という曲がソフト・ロックのコンピレーションに収録され、その存在は知られていたが、このところ超マニアックなソフト・ロック作品を次々と復刻している韓国インディ・レーベル「beatball」がアルバムのCD化を実現してしまった。

 彼らの作風は、ジェリー・ロスが手がけた他のグループでいえばスパンキー&アワ・ギャングに通じる雰囲気、もうちょっとわかりやすくいうと“ダークなママス&パパス”といった感じだろうか。ソフト・ロックファンには満足いただける内容だと思うし、ジェリー・ロスマニア(僕の他にいるのか?)であれば必携のアルバムであろう。「ヘリテイジ」からリリースされたアルバムで未CD化作品は、これで残すところあと1枚だけのはず。

 なおグループのメンバー、トム・パチェコとシャロン・アレキサンダー70年代にデュオで作品を発表しているそうなので、こちらも機会があったら探してみようと思う。



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Western Union & Progressions - The Five Americans (Sundazed)

Western Union ('67) - The Five Americans Progressions ('67) - The Five Americans

I See The Light ('66) 60年代に最も成功したガレージ・バンドの1つファイヴ・アメリカンズのオリジナルアルバムがCD化。66年に放ったヒット「I See The Light(米26位)」では暴力的なガレージ・サウンドを聴かせていた彼らが翌年にはクリーンにイメージ・チェンジ、大ヒットさせたポップ・ロックナンバー「Western Union(米5位)」をフィーチャーしたのが前者のアルバム。

 シングル曲(メンバーたちによるオリジナル)の質の高さと比較すると他の収録曲は“習作”といった感じのものが多いが、彼らなりのオリジナリティを模索する様子が微笑ましい。続いてリリースされた「Progressions」は、タイトルどおり進化を遂げた彼らが世に問うた意欲作で、サウンドはソフトさを増し“ソフト・ロック”的な楽しみ方もできる内容に。「Western Union」に続く“通信もの”として書かれた「Zip Code(郵便番号)」はキャッチーなポップ・ナンバーで見事ヒットを記録('67米36位)、後にベンチャーズのメンバーになるジョン・ダリルのキーボードもアルバム全編でフィーチャーされている。

 amazonにも発売元のSundazedのホームページにも記載がないので一応書いておくと、どちらのアルバムにも後期のシングルB面曲が一曲ボーナスとして追加されているので、それも購入のご参考に。彼らは68年にあと1作「Now and Then」という2枚組の大作を残しており、収録曲を見るとかなりソフト・ロック度の高い内容になっていそうなので、そちらのCD化も近いうちにお願いしたいところ。


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The World Of Oz (Repertoire)

The World of Oz (1969)

 このアルバムも先日日本で紙ジャケ盤が発売されたのだが、それを買いにレコード屋に行ったらシングル・バージョンを8曲追加したヨーロッパ盤(デジパック)を見つけてしまったので、“紙ジャケより曲数”な僕はそちらを購入してしまった。

 バーミンガム出身の「ワールド・オブ・オズ」の存在、そして彼らのファースト・シングル「The Muffin Man」を僕が初めて知ったのは、今から15年以上前に発売された「The Great British Psychedelic Trip」というCD(名コンピレーション!)で。それから10数年後に彼らのフルアルバムをCDで入手することになるとは。。

 彼らの音楽性を一言でいうと「ソフト・サイケ」、もうちょっと具体的にいうと“華に欠ける初期ビー・ジーズ”といった感じ(??)。彼らが唯一アメリカのヒットチャートに登場させた(最高126位!)「King Crodesus」も、当時ラジオで聴いた人はビー・ジーズの新曲だと思っていたのではないだろうか。

 シングル4枚分のボーナス・トラックでは、アルバム未収録の「Peter's Birthday」が貴重。このCD自体2,000枚限定プレスということで貴重品ではあるが、こんなアルバムを欲しがる人がそんなにたくさんいるのか?という点は疑問。

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2006年03月25日

Tin Soldier: Steve Marriott Anthology (Castle/Universal)

Tin Soldier: Steve Marriott Anthology

 これまで気にはなっていながらあまり真面目に聴いていなかったイギリスの天才ロック・シンガー、スティーヴ・マリオットのキャリアを総括する3枚組CDが発売された。

 CDは1枚毎に活動のフェーズが分かれていて、1枚目はスモール・フェイセス、2枚目はハンブル・パイ、3枚目はその後のソロ時代の作品が収められている。珍しい曲も結構入っており、ボックス冒頭に収録されているのは、子役として芸能界入りしたマリオットが1960年にリリースした「Consider Yourself(超子供声!)」、その後何曲かの失敗作を経てスモール・フェイセスで成功を収め、次にハンブル・パイへ・・という流れがわかりやすく並べられている。

 ボックス後半は様々な名義によるソロ作品やゲスト参加曲、スモール・フェイセスやハンブル・パイの再結成録音、盟友ピーター・フランプトンとの連名作品までがカバーされていて、この一箱で彼のキャリアはほぼ掴める内容になっている。1991年に不慮の事故で命を落とした彼、もし現在も生きていて、そこそこのコンディションを保っていたら、恐らく今頃キャリアのどんな時期よりもリスペクトされ、安定した活動を展開していただろう・・と思うとその死は悔まれてならないのだが、叶わぬことを気に病んでも仕方がない。このボックスでロック史上類い稀な才能を、たっぷりと堪能することにしよう。


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Wild Flowers/Who Knows Where The Time Goes - Judy Collins (Elektra/Rhino)

Wild Flowers ('67)/Who Knows Where The Time Goes ('68) - Judy Collins

 60年代の美人シンガー、ジュディコリンズのオリジナル・アルバムがここのところ2イン1で復刻されていて、今回入手したのは1967年の「Wildflowers」と68年の「Who Knows 〜」のカップリング。

 弾き語り系のフォークシンガーとしてキャリアをスタートさせた彼女は60年代半ばにフォーク・ロック路線に転向、その第一弾「In My Life ('66)」に続く「Wildflowers」は美麗なオーケストラサウンドに彩られた“バロック・フォーク”。レナード・コーエンやランディ・ニューマンらの作品に加えて彼女の代表曲「Both Sides Now(青春の光と影)」も収録。

 68年の「Who Knows 〜」はトップ・ミュージシャンが挙って彼女のバックを務めた名作で、ジェームス・バートンやバディ・ハーマンといったベテランからヴァン・ダイク・パークスまでが参加しての“カントリー・ロック”サウンドはただただ素晴らしい!の一言。中でも当時彼女と恋愛関係にあったスティーブンスティルスの八面六臂の活躍は特筆もので、随所随所で技を効かせまくり!この翌年CS&Nのアルバムで7分に及ぶ「Suite: Judy Blue Eyes(青い瞳のジュディ)」を発表してしまうスティルスの情熱が、このアルバムからもひしひしと伝わってくる。

 何度も聴いているうちに、これは60年代最良のアルバムの一つなのかも知れない、と思えてきた。“純粋フォーク派”にはこれ以前のアルバムもお勧め。

Maid of Constant Sorrow ('61)/Golden Apples of the Sun ('62) Judy Collins #3 ('63)/Judy Collins ('64) Fifth Album ('64)/In My Life ('66)
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Montage - The Love Generation(東芝EMI)

Montage - The Love Generation (1968)

 3月の「サウンドピクニック・シリーズ」の1枚として発売された紙ジャケもの。ソフトロック・ファンには人気の高いポップ・グループ「ラヴ・ジェネレーション」が68年に発表したサード・アルバムの初CD化。

 何年か前に海外で出たベスト盤がなんだか淡白な感じで、期待していたほど好きな内容ではなかったのだが、このアルバムはサウンドに翳りがあって非常にいい。このアルバムに収録されている曲を中心に、自分なりの「Best of The Love Generartion」をMDで作り直してみることにしよう。
posted by yakame at 12:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする